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小田部羊一と『母をたずねて三千里』展Part2 [イベント]

小田部羊一さんの『三千里』にイベント関連トークイベント第2弾
12月17日に催された高畑勲さんのお話を聴講したので、そのレポです。
ちと長くなりました。

第2話の上映の後、高畑さん登場。 席に座るなり、コップに水を注ぎ
ポケットから懐中時計を取り出して、準備態勢を整えていました。
トーク中度々、名前や作品名が出てこないと繰り返していました。
特に深沢一夫さんに関しては「深沢さんに申し訳ないなぁ」と。

『フランダースの犬』について、最後大人が寄ってたかって虐めて死んじゃう
嫌な作品で、やらないで助かったと。 見ている人が安心して泣けるし
同情しやすい可愛げがあるが、悲しい時に悲しい顔をさせるのは
見方によっては笑えてしまう。 記号化しやすいので楽だけど
それで良いのかと思ったそう。 当初は『三千里』も乗り気では無かったけど
やるとなったらどうするかと深沢さんと練り上げ。
ただ、話を膨らますに当たっては、母を探すのは口実で良いし
最後母に会えない話にしようかとも考えたそうです。

深沢さんにまず『ハイジ』の1話から3話を見て貰ったら
「脚本に書く物が無い」と言われた話は会場大ウケでした。
少ない原作を膨らます作業の大半は深沢さんの手による物で
色々出されたアイデアの内、父親が浮気する話は監督として却下されたそう。
会議が煮詰まってくると、高笑いをしてしまう。 人間追い詰められると
笑うしかなくなるので、会議室から高笑いが聞こえると外のスタッフにも
あぁ、行き詰まってるなと分かる程だったそう。

製作にあたって意識した作品として、独立プロ作品やイタリア映画が。
『赤い風船』なんてタイトルも挙がりました。

ロケハンの話では、現地の建物は外見は建築当時のままで見栄えは良くても
中は大抵改造されて住みよくされている。 中を見せてもらおうとしても
入れてくれない所ばかりなので、当時イタリアは共産党の権力が強かったから
そっちに頼もうかと思ったけど止めておいたという話は、面白いくらい
会場が引いてるのが分かりました。 質疑応答でもロケハンについて聞かれて
当初重視していなかったけど、現地の食は大事だったと雄弁に語っていました。

意識したのは、出来るだけカメラを動かさずFIXのカメラワークにして
作画の手間を少しでも減らそうとした事。 結果、キャラが活きる事になったと。
日常を淡々と描く事で、見ている人にも近しい存在になると。
人間は動いてる最中の方が喋りやすいので、働くシーンはよく入れる。
『赤毛のアン』みたいな、どうかしてるのも作ったけどと。 コレも会場大ウケ。

フィオリーナの名付け親も高畑さんで、終盤のマルコの靴底が剥がれた靴も
過去の体験から演出した物だそうです。
ちょくちょく「一宿一飯の恩義」という言葉が飛び出ました。

宮崎さんは、惨めな人物を登場させるのが嫌いで、資料を見ないで
記憶でレイアウトを作り上げてしまうと。 街の設定をまず作る話は
『長靴』や後の『カリ城』でのエピソードを彷彿とする物が。


質疑応答の回答に「その話はやめませんか」「質問の意味が分かりません」
実写作品への興味も「ありません」 調べ上げるだけでなく創作もしますか
という質問に「あたりまえでしょう」と基本一刀両断な回答。
資料については、あまり買わないし見ない。 ジブリのスタッフが山のように
資料を買うのを見て驚いた。 調べ上げたからといって良い物が出来る訳ではない。
面白い事が第一ですと。 ここで『ぽんぽこ』や片渕監督の『この世界の片隅に』
にも少々触れました。 特に作品の感想はありませんでした。
仕事が上手く行かなかった時どうしますかという質問には
プロデューサーに助けられて、滝行に行ったりした。 精一杯やりきれば
スタッフ間でもミスを認め合う。 後で見るのは怖いけどという回答。
フランス語は話せないので某イベントで大恥かいたなんて話等も有り
最後の、今着ているスーツはイタリア製ですか?って質問に会場脱力。

進行と前後している箇所も有りますが、大体この様な話題が飛び出しました。
高畑さん、渥美清さんにちょっと似てる?

2016.12.21.jpg
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